テキスト ボックス:  
図1 フライバックトランスの概観
 
(a)銅線(LCW)
 
(b)磁性めっき線(LMW)
図2 LCWとLMWの発熱
(Vi = 24.35 V, Po = 30 W, f = 300 kHz, 
room temperature : 25 ℃)
磁性めっき線を用いたトランスの抵抗の低減

 

1 研究目的

絶縁形コンバータの小型軽量化と高効率化の強い要求があり,銅損低減のためにトランスのコイルに磁性めっき線(MPW)を用いることを提案している。

 

 

2 AC – AC電力伝送を行ったときの

LCWトランスとLMWトランスの発熱

周波数f = 300 kHz,出力電力Po = 30 Wのときの温度上昇は,LCWトランスとLMWトランスでそれぞれ53.5 ℃と33 ℃となり,20.5 ℃温度上昇が低減した。

磁性めっき線を用いることで損失を低減できる。

 

3 LLC共振コンバータ

AC-AC電力伝送効率では,磁性めっき線の有用性が表れた。電流波形が正弦波に近いLLC共振コンバータを用いて小型軽量化および高効率化の検討を行っている。出力電流Io = 3 Aのときのコンバータの変換効率は,LCWトランスとLMWトランスを用いたものでそれぞれ90.2%92.2%となり,2%効率が向上した。また温度上昇は,LCWトランスとLMWトランスでそれぞれ23 ℃と20 ℃となり,3 ℃温度上昇が低減した。

 

4 主な研究論文

1) 水野 勉,山本 大輔,飯田 和剛,神谷 旭,藤松 拓也,小池 徳男,櫻田 昌之磁性めっき線を用いたトランスの交流抵抗解析,電気学会,マグネティックス静止器回転機合同研究会資料,MAG-10-28pp. 13-18 2010.

2) 水野 勉,山本 大輔,神谷 旭,金澤 秀樹,谷内 慎太郎,小池 徳男,櫻田 昌之,安本 智志:磁性めっき線を用いたトランスの交流抵抗の低減,第19MAGDAコンファレンス, PS2-MB5pp. 419-424 2010.

3) 大友 隆平,西山 昌宏,武藤 龍,水野 勉,卜 頴剛,宮尾 直樹,土屋 茂昭,関 峰邦:磁性めっき線を用いたLLC共振電源用トランス,マグネティックス研究会電気学会資料, MAG-13-026pp. 17-22 2013.