アキシャルギャップ形DDモータの設計

研究目的

 液晶ディスプレイ製造工程の一つに,フォトレジストの塗工があり,この工程に用いる装置にはスピンコータやテーブルコータなどがある。市場におけるディスプレイサイズの大形化に対応するために,これらの製造装置の大形化も不可欠となっている。テーブルコータでは,駆動源にリニアモータを採用するなどの研究開発が進んでいる。一方,スピンコータでは液晶ディスプレイの大形化に駆動用モータの高出力化が対応しきれていない。
 スピンコータの現状としては,複数台のモータをベルトでつないだ駆動となっている。そのため,メンテナンス,騒音,およびコストなどが問題となっている。また,従来のラジアルギャップモータでは出力を大きくした場合,モータの軸方向長さが大きくなり,装置の高さが大きくなり作業空間の圧迫といった問題がある。
 そこで当研究室では,1台でスピンコータの駆動が可能なアキシャルギャップ形DDモータ(Axial Gap Direct Drive Motor,以下ADDモータと略記)の検討を行っている。スピンコータをADDモータ1台で駆動することにより,ベルトによる騒音はなくなり,メンテナンスも簡便で,コストも低減できると考えられる。
 また,モータ構造をアキシャルギャップとすることにより,高出力化に伴うモータの高さ(軸方向長さ)の増加は,通常のラジアルギャップモータと比較して小さいと考えられる。したがって,装置全体の高さも低くすることができ,今後の液晶ディスプレイの大形化にもモータを積層することで対応できると考えている。

基本仕様
ADDモータの外観(イメージ)
外形寸法 Ø623×317 [mm]
定格出力 220 [kW]
定格回転速度 1200 [min-1]
最大トルク 4.5 [kN・m]
定格トルク 1.7 [kN・m]
モータ定数 56.1 [N・m / W1/2]
主な研究論文
1) 水野 勉,土屋 文昭,宇津野 良,西川 健太郎,小野寺 誠一,山田 一:スピンコータ駆動用アキシャルギャップ形DDモータの解析設計,電気学会 静止器・回転機合同研究会資料,SA-04-22,RM-04-22,pp. 49-56, 2004.

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