油圧サーボ弁に用いる磁石可動型リニア直流モータの開発

研究目的

 板金機械のプレスやプレスブレーキなどの加工軸には,油圧駆動が多く用いられている。油圧駆動は電動機と比較して,大きな推力を容易に発生でき,かつ力制御や速度・位置制御も比較的簡単にできるためである。現在,この油圧駆動システムにはコイル可動形リニア直流モータ(Linear DC Motor:LDM)を用いた高応答油圧サーボ弁(Linear Servo Valve:LSV)が開発され,すでに実用化されている。
 一般に,コイル可動形LDMは可動子の質量が小さいために,高応答を実現しやすい。しかし,発生推力を大きくするためには,永久磁石を多量に使う必要があり,コスト高となる。そこで本研究では,永久磁石の使用量が少なくてよい磁石可動形LDMの開発を行っている。

基本仕様
磁石可動形リニア直流モータの外観
外形寸法□33.2×120[mm]
ストローク±5[mm]
可動子質量0.745[kg]
定格推力430[N]
主な特性
応答時間(変位5mmのステップ応答)2.1[ms]
周波数応答(振幅±0.1mmで90°位相遅れの周波数)100[Hz]
本モータの応用展開(1)油空圧アクチュエータの置換(高応答化,クリーン性の向上)
(2)大型化(〜数千N),小形化(〜数N)が可能
主な研究論文
1) 水野 勉,脇若 弘之,山田 一:リニア直流モータを用いた高応答油圧バルブ,電学論D,Vol. 113, No. 8, pp. 1002-1008, 1993.
2) T. Mizuno, M. Nanahara, K. Koyama, T. Anzai, H. Yamada:Magnetic circuit analysis of a Moving Magnet Type Linear DC Motor, THIRD INTERNSTIONAL SCIENTIFIC AND TECHNICAL CONFERENCE ON UNCONVENTIONAL ELECTROMECHNICAL AND ELECTRICAL SYSTEMS, 19-21 September 1997.
3) T. Mizuno, M. Iwadare, K. Koyama, T. Anzai, M. Nirei, H. Yamada:Kinetic performance of a moving-magnet-type linear DC motor, IEEE TRANSACTIONS on Magnetics, Vol. 35, No. 5, pp. 3313-3315, 1999.
他約10件

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