携帯電話用リニア振動アクチュエータの開発

研究目的

  近年,携帯電話は全世界で広く普及して一般的なものとなってきている。現在では,携帯電話会社同士の価格やサービスなどの競争が激化してきている。そのため,これからの携帯電話には,多機能化や小型・薄型化および省電力化が求められている。

現在,一般に流通している携帯電話には標準的に着信を知らせる着信音のほかにバイブレーション機能が搭載されており,現行のバイブレーションシステムには,ほとんどが偏心負荷(おもり)を利用した小形回転モータを用いている。しかし,回転モータを利用したバイブレーションシステムでは,回転モータに加えて偏心負荷の両方のスペースが必要となり,携帯電話本体を振動させるのに必要な振動加速度を満足しつつ,さらなる小型化,薄形化を実現するのに限界があった。

そこで,回転モータよりも小型化・薄型化が容易であり,かつ板ばねとの共振を利用することでより効率よく振動を発生させることが出来るリニア振動アクチュエータ(LOA)の検討を行なった。

研究成果
  図1に携帯電話用LOAの構造,図2に回転モータとLOAを用いたバイブレータの写真を示した。写真に示したLOAの試作機は,回転モータと比べ,より小形化と薄形化ができた。

最大変位を±0.5 mm,共振周波数157 Hzを満足して,かつ,板ばねとの共振が利用できて,より効率よく振動を発生させることが可能となった。

 

基本仕様

 

 

          

図1 携帯電話用LOAの構造

外形寸法

5×2.6

(mm)

ストローク

 ±0.5

(m)

可動部質量

  0.18

(g)

基本特性

 

 

定格推力

 0.05

(N)

最大推力

 0.1

(N)

推力定数

 0.87

(N/A)

駆動周波数

 157

(Hz)

 

 

2回転モータとLOAを用いたバイブレータの写真

 

 

本モータの応用展開

(1) 携帯ゲーム機への応用
(2)
多彩な振動を必要としたアプリケーション への応用

 


主な研究論文

 

 

 

 (1) 水野 勉,服部 友紀,卜 穎剛,青塚 亮太:携帯電話用リニア振動アクチュエータの基本設計,電気学会リニアドライブ研究会資料,LD-08-49, pp.29-34 (2008)

 


 (2) T. Mizuno, Y. Hattori, Y. Bu, R. Aotsuka: Optimum design of linear oscillatory actuator for mobile phone, The 5th International Conference on Mobile Technology, p30, 6B-04,(2008)

 

 


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