VCS(Vibration Cancel System)に用いる磁石可動形リニア振動アクチュエータ

研究目的

  現在,自動車室内音の静粛性が強く要求されている。車両の騒音振動現象ではエンジンなどから車体に入る加振力が大きな影響を及ぼす。そこで,ソリッドラバーや液体封入型マウントが防振装置として用いられている。より大きな制振効果を期待するには,アクティブ制御を付加した振動を打ち消すシステムであるVCS(Vibration Cancel System)が試みられている。本研究では新しい構造をもつ磁石可動形リニア振動アクチュエータ(Moving-Magnet Linear Oscillatory Actuator,LOA)を用いてVCSシステムを構築し,高い制振効果を得られるLOAの設計と制御方法を探る研究を行う。 本LOAの特徴として,

  1)永久磁石が低使用量である(44g)
  2)電気的入力を機械的往復振動に直接変換可能なため,クランク機構が不要となる。

 以上の観点より,それにより,システムとしての小形化,高効率化が図れると考えられる。


基本仕様

VCS用磁石可動形LOAの構造
外形寸法85×85[mm]
ストローク 4[mm]
磁石質量  0.044[kg]
基本特性
定格推力 34[N]
最大推力 45[N]
モータ定数 15[N/W1/2]
推力/入力比
(静推力45 N発生時)
  5[N/W]
本モータの応用展開(1) 除振台の加振器
(2) リニアコンプレッサ への応用

主な研究論文
 (1) 水野勉,卜穎剛,土屋文昭,加藤錬太郎,村松篤,郭松,山田一:磁石可動形リニア振動アクチュエータの静特性解析,電気学会リニアドライブ研究会資料,LD-05-22,pp. 1-6,2005.

 (2) T. Mizuno, Y. Bu, M. Ohkubo, F. Tsuchiya, H. Yamada: “Static Thrust Analysis of a Moving Magnet Linear Oscillatory Actuator for Vibration Cancel System” LDIA2005 Kobe-Awaji, Japan, pp.282-285, 2005.

 (3) 水野勉,大久保光範,卜穎剛,柄澤誠:リニア振動アクチュエータの動推力測定法の提案,電気学会リニアドライブ研究会資料,LD-06-18,pp. 11-16,2006.

 (4) 卜穎剛,大久保光範,柄澤誠,水野勉,:アクティブ制振用リニア振動アクチュエータの動推力特性,電気学会リニアドライブ研究会資料,LD-06-23,pp. 39-43,2006.

 (5) Yinggang Bu, Mitsunori Ohkubo, Makoto Karasawa, and Tsutomu Mizuno:Kinetic Thrust Characteristics of Linear Oscillatory Actuator for Active Vibration Control,The 2006 International Conference on Electrical Machines and Systems, (ICEMS2006),2006.

研究内容の紹介へ戻る