" 研究内容の紹介 -信州大学 水野・卜研究室-

センサグループ [2014年度]

↑レール変位センサ ↑渦電流形変位センサ


  • センサグループの紹介

     電磁誘導現象を利用して測定対象との距離を測定する渦電流形変位センサ(以下,EC変位センサ)は耐環境性に優れているために,多方面の産業分野(発電関係,特に回転機械監視装置(TSI),などで使用されています。本センサの技術を更に発展させるべく研究しています。

  • センサグループ 研究内容

    (1) 摩耗ありレールが渦電流形レール変位センサに与える影響

       公共交通機関は,乗客や荷物を安全でかつ高速,大量輸送できる手段として重要です。鉄道を安全に運行するには,日頃からの軌道管理が重要です。
       軌道状態の管理項目の中にレールの横方向のズレに当たるレール変位測定があります。鉄道に用いられるレールには列車の車輪との摩擦によって摩耗が生じます。レールの摩耗は列車通過時のレールに印加される重量,列車の種類,運転条件および保守状態,レール塗油の有無,勾配,降雨・降雪,湿度,気温等の環境に依存しています。これまでレールの摩耗による形状変化が渦電流形レール変位センサの出力に影響を及ぼすことが確認されているが定量的には解明されていません。
       摩耗有りレールに対向した時の渦電流形レール変位センサの出力電圧に与える影響の定量的な解明と摩耗量を検測する電磁式センサの構想について研究を行っています。
      図1 レールの摩耗
      図2 レール変位センサの測定原理
      投稿論文:
      [1] 大村 洸平,下島 芳史,卜 穎剛,水野 勉,旭 尊史,伊藤 誠:「摩耗レールに対向したレール変位センサのインピーダンス解析」,電気学会マグネティックス・リニ  アドライブ合同研究会,MAG-14-047,LD-14-1,pp. 1 - 6, 2014.

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    (2) 同軸ケーブルのねじれに依存する渦電流変位センサの感度変化

      EC変位センサは電磁誘導現象を利用した,非接触で測定対象からの変位を測定するセンサです。一般の環境下では,高精度で計測可能なことが大きな特徴です。EC変位センサは,図1に示したように,コイル,同軸ケーブルおよびインピーダンス/出力電圧変換器(Z/V変換器)で構成されます。Z/V変換器にはコルピッツ発振回路を用いており,自励式のEC変位センサとなっています。
       EC変位センサの使用現場では設置状況で様々な同軸ケーブルの状態が考えられます。そして,EC変位センサの測定感度が同軸ケーブルの状態に依存して変化する問題が生じており,感度変化の要因を解明することが求められています。
       同軸ケーブルの状態に依存して変化するEC変位センサの特性および同軸ケーブル単体の特性を測定し,感度変化の低減法を提案するための研究を行っています。
      図1 EC変位センサの構造図
      図2 同軸ケーブルの状態変化
      投稿論文:
      [1] 下島 芳史,大村 洸平,卜 穎剛,水野 勉:「励振周波数と同軸ケーブルのねじれに依存する渦電流形変位センサの感度変化」,電気学会マグネティックス・リニア  ドライブ合同研究会,MAG-14-57,LD-14-11,pp. 51 - 56, 2014.
      [2] Y.Shimojima,K.Omura,Y.Bu,T.Mizuno,:「Examination of Oscillation Frequency to Reduce Change in the Sensitivity of an Eddy-Current Displacement Sensor Due to Coaxial Cable Torsion」,APSAEM,4-2,pp. 25 - 26, 2014.

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    (3) 転造加工を施した焼結歯車の良否判定センサの研究

       焼結歯車とは,粉末金属を焼き固める手法(焼結)により最終製品に近い形状を形成した歯車のことです。また,転造加工とは,強い力を加えて素材を変形させる塑性加工の一つです。焼結の際に材料内に残留した気孔により歯車の強度が低下するため,転造加工により,表面層部分の気孔を押し潰すことで,歯車の強度を向上させます。このような転造歯車(図1)は,安価に大量生産できことから,自動車トランスミッション用歯車として期待されています。その一方で,品質保証をするために表面からミリオーダーの深さまでの強度と相関性の高いパラメータを検出し,かつ,インラインで歯車の品質を全数検査することが可能な計測手法が求められています。
       そこで,図2に示した渦電流形センサを用いて上記課題に取り組んでいます。渦電流センサによる計測原理は,コイルに交流電流を流し,発生した磁束によって測定対象に渦電流が流れる際に,測定対象の内部に傷や異物があると渦電流が変化するため,交流電流の値も変化する現象を利用しています。現在,センサの出力電圧と転造歯車の物理量との相間の解明を行っています。
      図1 転造加工を施した焼結歯車
      図2 渦電流形センサの測定原理図
      投稿論文:
      [1] 押谷 敏和,卜 穎剛,水野 勉,竹増 光家,新仏 利仲,天野 秀一,吉川 紘:コアを有する渦電流形センサを用いた焼結歯車の良否判定,電気学会研究会資料マグネティックス研究会,MAG ・13 ・137,pp.79 ・84(2013)遨カ

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