" 研究内容の紹介 -信州大学 水野・卜研究室-

センサグループ

↑レール変位センサ ↑渦電流形変位センサ


  • センサグループの紹介

     電磁誘導現象を利用して測定対象との距離を測定する渦電流形変位センサ(以下,EC変位センサ)は耐環境性に優れているために,多方面の産業分野(発電関係,特に回転機械監視装置(TSI),などで使用されています。本センサの技術を更に発展させるべく研究しています。

  • センサグループ 研究内容

    (1) 渦電流形センサを用いたレール摩耗の検出方法

       公共交通機関は,乗客や荷物を安全でかつ高速,大量輸送できる手段として重要です。鉄道を安全に運行するには,日頃からの軌道管理が重要です。
       軌道状態の管理項目の中にレールの横方向のズレに当たるレール変位測定があります。レール変位測定には,渦電流形センサが搭載された軌道検測車が用いられています。鉄道に用いられるレールには列車の車輪との摩擦によって摩耗が生じます。この摩耗がレール変位検出に影響を与える問題が生じています。レールの摩耗は列車通過時のレールに印加される重量,列車の種類,運転条件および保守状態,レール塗油の有無,勾配,降雨・降雪,湿度,気温等の環境に依存しています。これまでに,レールの摩耗による形状変化が渦電流形レール変位センサの出力に与える影響が定量的に解明されてきました。さらに,渦電流形センサを用いたレール摩耗の検出および,摩耗量を補正したレール変位の検出が求められています。
       摩耗無しレールおよび摩耗有りレールに対向した時の渦電流形センサの出力電圧から,摩耗量を検出する計算アルゴリズムについて検討しています。また,レール摩耗の影響を補正したレール変位検出方法について研究しています。
      図1 渦電流形レール変位センサの測定原理(正面図)
      図2 摩耗量測定のための渦電流形センサの構造(平面図)
      投稿論文:
      [1] 下島 芳史,森 大輝,卜 穎剛,水野 勉,榎木 茂実,旭 尊史:渦電流形センサを用いたレール
        摩耗検出方法,第24回MAGDAコンファレンス in Tohoku 講演論文集,1-5-4,
        pp. 187-192,2015.
      [2] Y. Shimojima,Y. Bu,T. Mizuno,T. Asahi,M. Ito,E. Shigemi : Influence of Rail
        Wear on Output Voltage of Eddy-Current Rail Displacement Sensor, ICST2015,
        pp. 428-433, 2015.

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    (2) 転造加工を施した焼結歯車の良否判定センサの研究

       焼結歯車とは,粉末金属を焼き固める手法(焼結)により最終製品に近い形状を形成した歯車のことです。また,転造加工とは,強い力を加えて素材を変形させる塑性加工の一つです。焼結の際に材料内に残留した気孔により歯車の強度が低下するため,転造加工により,表面層部分の気孔を押し潰すことで,歯車の強度を向上させます。このような転造歯車(図1)は,安価に大量生産できことから,自動車トランスミッション用歯車として期待されています。その一方で,品質保証をするために表面からミリオーダーの深さまでの強度と相関性の高いパラメータを検出し,かつ,インラインで歯車の品質を全数検査することが可能な計測手法が求められています。
       そこで,図2に示した渦電流形センサを用いて上記課題に取り組んでいます。渦電流センサによる計測原理は,コイルに交流電流を流し,発生した磁束によって測定対象に渦電流が流れる際に,測定対象の内部に傷や異物があると渦電流が変化するため,交流電流の値も変化する現象を利用しています。現在,センサの出力電圧と転造歯車の物理量との相間の解明を行っています。
      図1 転造加工を施した焼結歯車
      図2 渦電流形センサの測定原理図
      投稿論文:
      [1] 高木 優,卜 穎剛,水野 勉,新仏 利仲,天野 秀一,吉川 紘:転造加工を施した円筒状焼結鋼
        における渦電流形センサの出力電圧特性,第27回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム,
        14D16,pp.237-242(2015)

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